叱らないという教育
よく「叱る」と「怒る」は違う。
後者は感情が先に現れていて、教育者としては適切でないと言われているが、私にとっては、叱るもたいして変わりなく思える。
というのも、若かりし頃、私が幼稚園教諭になったばかりの頃、
「〇〇(私の旧姓)先生、ちゃんと子供たちを叱らなきゃ」
「優しいばかりじゃ、ダメだよ」
先輩先生から指摘を受けていた。
たしかに、我がクラスの子供たちは元気いっぱいで、周りから見ると危なっかしい場面もあり、私がのほほんとしているように見えたのだろう。
しかし、当時の私は、
「なぜ、叱らないといけないのだろう?」
常に子供たちの行動に叱って指導している先生に疑問を抱いていた。
危ない場面に直面したら、もちろん叱らないといけない。
「叱る?」…とは、子供たちを上から目線で「ダメでしょ、こうしなきゃ」と言うことじゃないだろうか?
子供たちが叱られることになった行動や言動の理由も、やっぱりあるだろうし、うっかり危ないことになっていたなんてこともあるだろう。
怒るのは論外だけど、叱るにしても、ちゃんと理由を聞いたら、叱ることより「注意する」「一緒に考える」ことの方が、効果的ではないだろうか?
大人でも、一方的に叱られたら、もちろん、嫌な気分になるし、反抗的になる、または、消極的になり、次に行動を起こしづらくなるなど、心のバランスを取るために自分を制御していくことになるだろう。
もっと、のびのびと自分らしく活動していくために、叱らない=寄り添って注意することが大切なんじゃないかな?
と今まで関わってきたことで、叱らなければいけない場面は、ほんの一握りだと。
我が子供たちのことも思い出してみると、特に叱る場面はなかったと。
(いい子ちゃんばかりではありませんよ)
「危なかったよね」とか「こうすればよかったね」と注意はしていましたけど…
そうすれば、子どもは、自分で考えるようになります。
叱らなければ、舐められる。
って考えの方もいらっしゃると思いますが、
それをしていると、どんどん溝ができてしまいますよ。
普段、叱らない人からの注意は、重くのしかかってきますから。
叱らないという教育から、褒めて認める教育に。
続きます…